出島は、鋭い立ち合いと力強い押し相撲を武器に、平成の大相撲で活躍した大関だった。
石川県金沢市出身。中央大学相撲部で実績を残し、1996年3月場所に幕下付出で初土俵を踏むと、わずか1年で幕内へ昇進した。
1997年11月場所には新小結、1999年9月場所には大関へ昇進。1999年7月場所には13勝2敗で幕内最高優勝を果たし、その勢いのまま大関の座をつかんだ。
現役時代の生涯戦績は595勝495敗98休。幕内では546勝478敗98休を記録し、幕内優勝1回、殊勲賞3回、敢闘賞4回、技能賞3回、金星6個という実績を残した。
出島のプロフィール
| 項目 |
内容 |
| 四股名 |
出島 武春 |
| 本名 |
出島 武春 |
| 生年月日 |
1974年3月21日 |
| 出身地 |
石川県金沢市 |
| 身長 |
180cm |
| 体重 |
162kg |
| 所属部屋 |
武蔵川部屋 |
| 出身大学 |
中央大学 |
| 得意技 |
突き・押し |
| 初土俵 |
1996年3月場所 |
| 新十両 |
1996年9月場所 |
| 新入幕 |
1997年3月場所 |
| 新三役 |
1997年11月場所 |
| 大関昇進 |
1999年9月場所 |
| 最高位 |
大関 |
| 引退 |
2009年7月場所 |
出島の生い立ち
出島は1974年、石川県金沢市に生まれた。
幼いころから相撲に取り組み、金沢市立工業高校を経て中央大学へ進学した。
中央大学相撲部では本格的に力をつけ、学生相撲で活躍。大学卒業後、武蔵川部屋に入門した。
1996年3月場所、幕下付出で初土俵を踏む。
ここからの出世は非常に速かった。
同年9月場所には十両へ昇進し、わずか3場所で十両を通過。1997年3月場所には新入幕を果たした。
幕内でも勢いは止まらず、1997年11月場所には小結へ昇進。
初土俵からわずか2年足らずで三役まで駆け上がった。
出島の取り口
出島の最大の武器は、鋭い出足から一気に前へ出る押し相撲だった。
日本相撲協会の公式プロフィールでも得意技は「突き・押し」とされている。
特に印象的だったのが立ち合いからのスピードだった。
相手とじっくり組み合うのではなく、立ち合いから強く当たり、そのまま前へ出ていく。
その相撲から、現役時代には「出る出る出島」と呼ばれた。
体格も180cm、160kg前後と十分に大きかったため、鋭い出足に体重が乗ると非常に止めにくい。
決まり手でも寄り切りが最も多く、押し出しや叩き込みも多かった。
出島の相撲は、相手に十分な体勢を作らせる前に自分から勝負を仕掛けるタイプだった。
そのため、立ち合いから一気に勝負を決めたときの迫力は大きかった。
出島のプロ生活
出島は1996年に初土俵を踏むと、わずか3場所で十両へ昇進。
さらに3場所で十両を通過し、1997年3月場所に新入幕を果たした。
その年の11月場所には小結へ昇進。
幕内上位でも結果を残し、横綱・大関を破って金星を獲得するなど、若手の有望株として注目されるようになった。
そして1999年7月場所、出島にとって大きな転機が訪れる。
この場所を13勝2敗で終え、幕内最高優勝を果たした。
勢いに乗った出島は、その後大関昇進を決める。
1999年9月場所から大関となり、学生相撲出身力士としても注目された。大関在位は12場所、通算100勝71敗9休だった。
しかし大関時代にはケガにも苦しみ、2001年7月場所を最後に大関から陥落。
その後も幕内力士として長く現役を続けた。
2009年7月場所を最後に引退。
初土俵から13年以上にわたって土俵に上がり続けた。
出島の成績と実績
出島の生涯戦績は595勝495敗98休。
幕内では546勝478敗98休を記録した。
主な実績は以下の通り。
- 最高位:大関
- 幕内優勝:1回
- 十両優勝:1回
- 幕下優勝:1回
- 殊勲賞:3回
- 敢闘賞:4回
- 技能賞:3回
- 三賞:10回
- 金星:6個
- 大関在位:12場所
- 生涯戦績:595勝495敗98休
- 幕内戦績:546勝478敗98休
特に1999年7月場所の13勝2敗での幕内優勝は、出島のキャリアを象徴する実績だった。
また、殊勲賞3回、敢闘賞4回、技能賞3回と三賞をすべて複数回受賞していることからも、出島がさまざまな形で評価された力士だったことが分かる。
横綱からの金星も6個記録した。
出島の引退後
2009年7月場所で現役を引退した後は、年寄・大鳴戸を襲名し、親方として後進の指導に携わった。
現在は大鳴戸武春として藤島部屋に所属している。
現役時代に武蔵川部屋で培った経験を生かし、力士の育成に携わっている。
出島は学生相撲から大相撲へ進み、短期間で大関まで駆け上がった経験を持つ。その経験は、後進を指導するうえでも大きな財産となっている。
出島という力士を振り返る
出島は、鋭い出足と押し相撲を武器に、大関まで駆け上がった力士だった。
1996年3月の初土俵からわずか1年で幕内へ昇進し、さらにその年のうちに三役へ到達。
そして1999年7月場所では13勝2敗で幕内優勝を果たし、同年9月には大関へ昇進した。
「出る出る出島」と呼ばれたように、最大の魅力は前へ出る力だった。
相手を待つのではなく、自分から鋭く当たり、押し、寄る。
その攻撃的な相撲で横綱から6個の金星を獲得し、平成の土俵で存在感を示した。
大関在位は1年以上に及び、その後は大関から陥落しても現役を続け、2009年まで土俵に立った。
大関まで上り詰めた実績だけでなく、初土俵から幕内、大関へと一気に駆け上がったスピード感こそ、出島という力士の大きな魅力だった。