琴ノ若はどんな力士だった?生い立ち、取り口、実績を振り返る
琴ノ若は、191cm、181kgという恵まれた体格を生かした右四つと寄りを武器に、平成の大相撲で長く活躍した関脇だった。
1984年5月場所で初土俵を踏み、1990年11月場所で新入幕。1993年9月場所で新三役となり、1999年には最高位の関脇へ昇進した。
幕内在位は90場所に及び、三役在位は9場所。横綱・大関を破った金星も8個獲得している。通算130場所という長い現役生活を送ったことも、琴ノ若の大きな特徴だった。
また、琴ノ若は現在の琴櫻の父としても知られている。現役引退後は佐渡ヶ嶽部屋を継承し、後進の育成にも携わった。
琴ノ若のプロフィール
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 四股名 | 琴ノ若 晴將 |
| 本名 | 鎌谷 満也 |
| 生年月日 | 1968年5月15日 |
| 出身地 | 山形県尾花沢市 |
| 身長 | 191cm |
| 体重 | 181kg |
| 所属部屋 | 佐渡ヶ嶽部屋 |
| 得意技 | 右四つ・寄り |
| 初土俵 | 1984年5月場所 |
| 新十両 | 1990年7月場所 |
| 新入幕 | 1990年11月場所 |
| 新三役 | 1993年9月場所 |
| 最高位 | 関脇 |
| 引退 | 2005年11月場所 |
琴ノ若の生い立ち
琴ノ若は1968年、山形県尾花沢市に生まれた。
15歳のときに佐渡ヶ嶽部屋へ入門し、1984年5月場所で初土俵を踏んだ。日本相撲協会の公式プロフィールによると、当初は本名の「今野」を名乗り、その後「琴今野」「琴の若」「琴乃若」を経て「琴ノ若」となった。
若いころから体格に恵まれ、191cmという長身と大きな体を武器に出世していった。
1987年5月場所と1989年9月場所には三段目優勝を記録。1990年7月場所で十両へ昇進すると、同年11月場所には幕内の土俵へ上がった。
その後、幕内で経験を積みながら番付を上げ、1993年9月場所には小結に昇進。
長身力士らしい懐の深さと重量感のある相撲で、上位陣に挑む存在となっていった。
琴ノ若の取り口
琴ノ若の最大の武器は、191cm、181kgという恵まれた体格を生かした右四つだった。
日本相撲協会も得意技として「右四つ・寄り」を挙げている。
右四つになると長い腕を生かして相手を抱え込み、十分な体勢を作ってから前へ出る。
相手を一気に吹き飛ばすような豪快な押し相撲というよりも、組んでから自分の体格を生かして相手を動かしていくタイプだった。
上手投げも得意としており、右四つからの寄りと投げを組み合わせて相手を崩すことができた。
琴ノ若の魅力は、単純な力だけではなかった。
長身を生かした懐の深さがあり、相手からすれば簡単に懐へ入ることが難しい。
一方で、大型力士だけに動きの速い相手に苦戦する場面もあった。
それでも自分の形に持ち込んだときの強さは際立っており、長身と重量を生かした四つ相撲は琴ノ若を象徴するスタイルだった。
琴ノ若のプロ生活
1990年に十両、幕内へと昇進した琴ノ若は、1990年代を中心に幕内で長く活躍した。
1993年9月場所には新三役となる小結へ昇進。
その後も三役と平幕を行き来しながら、幕内上位で横綱・大関と対戦した。
1996年7月場所には殊勲賞を受賞。
さらに1998年7月場所では敢闘賞、1998年9月場所では再び殊勲賞を受賞するなど、上位で存在感を示した。
琴ノ若が特に印象的な存在となったのは、横綱からの金星を数多く挙げたことだ。
通算8個の金星を獲得しており、その内訳は曙から1個、貴乃花から3個、若乃花から2個、朝青龍から2個だった。
平成の大相撲を代表する横綱たちから勝利を挙げていたことからも、琴ノ若が上位陣にとって決して簡単な相手ではなかったことが分かる。
そして1999年1月場所、琴ノ若はついに関脇へ昇進した。
最高位は関脇。
関脇在位は2場所だったが、小結にも7場所在位しており、合計9場所にわたって三役を務めた。
その後も現役を続け、2000年代に入ってからも幕内で土俵に上がった。
2005年11月場所を最後に現役を引退。
初土俵から実に130場所にわたる長い力士生活を終えた。
琴ノ若の成績と実績
琴ノ若の生涯戦歴は782勝764敗100休。
幕内では608勝657敗84休を記録した。
幕内在位は90場所で、三役在位は9場所。最高位は関脇だった。
主な実績は以下の通り。
- 最高位:関脇
- 幕内在位:90場所
- 三役在位:9場所
- 殊勲賞:2回
- 敢闘賞:5回
- 金星:8個
- 三段目優勝:2回
- 通算戦績:782勝764敗100休
- 幕内戦績:608勝657敗84休
琴ノ若は幕内優勝こそなかったものの、90場所という長期間にわたって幕内で戦い続けたことが大きな特徴だった。
さらに金星8個、三賞7回という実績も残している。
特に横綱から8個の金星を挙げたことは、琴ノ若を語るうえで欠かせない記録だ。
琴ノ若の引退後
2005年11月場所で現役を引退した琴ノ若は、その後、佐渡ヶ嶽部屋の師匠となった。
現役時代から佐渡ヶ嶽部屋に所属し、引退後は親方として力士の育成に携わる立場へと変わった。
自身が現役時代に経験した長い幕内生活や三役での戦いを、次の世代へ伝える役割を担うことになった。
また、琴ノ若は佐渡ヶ嶽部屋の伝統を受け継ぐ立場としても重要な存在となった。
息子の琴櫻将傑も同じ佐渡ヶ嶽部屋から大相撲入りし、2024年3月場所から大関に昇進。琴ノ若が現役時代に名乗っていた四股名「琴ノ若」を受け継いだ後、祖父にあたる第53代横綱・琴櫻の名を継承して琴櫻となった。
琴ノ若という力士を振り返る
琴ノ若は、大きな体を生かした右四つと寄りを武器に、平成の土俵で長く存在感を示した関脇だった。
191cm、181kgという恵まれた体格を持ち、組んでからの力強さを武器に上位陣と渡り合った。
最高位は関脇だったものの、横綱・大関を相手に8個の金星を獲得。
貴乃花から3個、若乃花から2個、曙から1個、そして朝青龍から2個という記録は、琴ノ若が長い現役生活の中で多くの時代の強豪と戦ってきたことを物語っている。
そして幕内在位は90場所。
優勝争いの中心に常にいたタイプではなかったが、長い年月にわたって幕内の土俵を支え続けた。
現役を終えた後は親方となり、さらに息子が大関へ昇進して自身の四股名を受け継ぐという、相撲一家ならではの歴史も刻んでいる。
長身と重量を生かした右四つ、そして長きにわたる幕内での活躍。
琴ノ若は、派手な優勝回数だけでは語れない、平成の大相撲を支えた大型力士の一人だった。

